9月, 2009

心のホームリバー、再び

数日前の興奮が収まっていないのか、天気予報の晴れマークを見て釣友にメール。

やはりこの時期、水温が上がった午後にドラマが待っていたのだった。

意外に走らない、流芯で頭を下げたまま静かに抵抗、手前に寄せると強烈に抵抗。

その間に釣友にもさらに大きい鱒がヒット、同じように流芯から離れないトルクのあるファイト。

  

一足先にキャッチした虹鱒、サイズ以上のトルクを感じた1尾。

この魚を掛ける前に派手にバラした大物へ口惜しさを吹き飛ぶ完璧な魚体。

釣友は全くコントロール出来ない大物と一進一退の攻防が続く、なかなか疲れない大鱒。

かなりの時間を掛けて川原に横たわった64、秋の斜陽にきらめく魚体!おめでとう!

年に2、3度しか会えない釣友だけど、来年の9月の釣行はもう決まったのかもしれない。

周囲の山の色が変わり始める秋の晴れた日に、また一緒にこの渓を釣り下りたいね!

そして屈斜路湖へ戻る旅

2泊3日の釣りの旅は、途中の雨で一旦振出しに。サイを振ると屈斜路湖を示す。

流れ込みに刺さっていた虹鱒、リーダーキャストから一気にバッキングを引き出す。

しかし次が続かない、まだ表水温は17~8℃、陽が射せば20度近くになる。

日当たりの良い林道を抜けて東側に移動を試みると・・・、なんと熊の落し物ではないか?

午後からは東側の定番ポイントを転々とするものの気配ゼロ。

1尾だけ突然フライに飛び出した46センチはとてもキレイな尾びれ、これで満足!

結局今日も虹鱒らしきライズは見られなかった。サイトとブラインドで1尾ずつ。

寄せてきた雲の合間からのレンブラント光に追われるように湖岸を離れた。

心のホームリバーにて

ドッパーン、ゴフォッッ、と派手に出た大きなニジマス。

居るならココ!という柳の横、ギリギリを何度も流し、諦めかけた時の衝撃。

大きなプールの真ん中で勝負、鱒に柳を見せると猛然と突っ込んでいく。

そうはさせずに柳の方には向かせないようにだけ注意を払う、そして数分後に・・・

ずっと見ていたくなるキレイな魚体、だが陽射しがあるのですぐにお別れしなければ。

水は冷たいので、釣り人の影を利用して酸素を取り込ませる、5分ほどのお付き合い。

次のポイントは背後にブッシュ、深い淵の対岸目掛けてデルタシューティング!

しっかりとターンしたフライが突然、ポッと消えた、ゲームはスタートしていた!

さすがは秋のニジマス、しっかり肥えた魚体はロッドのバットをキリキリと絞り込んだ。

ミディアムファーストのロッドは鱒の動きに機敏に反応、一瞬たりとも緩みを作らない。

ネットを通じて感じる重量感、決して空中に保持しない。

岸まで水中を進むように移動し、撮影を済ませリリース。いつの間にか太陽も隠れていた。

ブリブリと尾を振って即座に深みへ消えた鱒。タイムアップを知らせるように雨が降り出した。

 

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